2012年8月7日火曜日

群馬県 老神温泉郷

8月7日早朝



  早朝にあたりを散策して、早朝の新鮮な湯に身を浸す。なんてすばらしいんだろうと思う。この温泉郷は川沿いのゆるやかな谷間にあって、細い道と坂が多く、土地の中の泉源とともにできあがったもののように感じる。大きな旅館も小さな民宿も混在しているが、多くは営業を休止したり縮小したりしていて、戦後の観光業の最盛期を過ぎたようだ。
 東京や都市部では常に新しい動きが盛んで、次から次に何らかの活動が起こっている。でもそれらは言葉や流行や形式であって、どうも中身があるように感じられない。そんな情報や活動に追いつこうと足掻いて、社会の中に身の置き場を確保し、自己の存在を主張することよりも、ぼくはこういう場所を歩いて、時代や自然や人々の営みの移り変わりを感じることの方がずっと心満たされる。
 うさと散歩して、細い道を歩き、坂を上り、急に開けた山あいの風景が広がる。川がある、田んぼや畑がある。家々や旅館がある。道がある。昔から変わらぬ朝陽が山の色を変えてゆく。そして、早朝の寒さに冷えた体を温泉であたためる。

(neko)

0 件のコメント:

コメントを投稿